水晶(すいしょう)suishō
無色透明あるいは白色透明の石英(せきえい)の結晶からなる鉱物。水晶は、古代エジプトやギリシア・ローマなどで古くから装身具や小容器に利用されている。東アジアでは、楽浪(らくろう)漢墓から装身具として出土した例が有名である。日本でも既に縄文時代に石鏃(せきぞく)として利用されており、古墳時代には切子玉(きりこだま)や小玉として用いられ、飛鳥時代には仏教文化とともに数珠(じゅず)などの原材料として使われるようになった。『国家珍宝帳(こっかちんぽうちょう)』等には「水精」と表記される。
第74回 正倉院展、2022年
Rock crystal
Quartz. Colorless or milky quartz was used in Japan for arrowheads as early as the Jōmon period, and for small ornaments already in the Kofun period. With the transmission of Buddhist culture in the Asuka period, rock crystal was used in a variety of objects, such as Buddhist prayer beads (juzu) and as roller ends. It is one of the “seven Buddhist treasures” (shippō).
74th Annual Exhibition of Shōsō-in Treasures, 2022