道鏡(どうきょう)Dōkyō
奈良時代の僧侶。義淵(ぎえん)及び良弁(ろうべん)に師事する。青年時代に葛木山(かつらぎさん)に籠もり、苦行して如意輪法を修行し、験力(げんりき)を得たという。天平宝字六年(七六二)保良宮(ほらのみや)で孝謙上皇の病気を治療し、寵を得る。政敵である藤原仲麻呂(ふじわらのなかまろ)が失脚した後は、孝謙上皇が重祚(ちょうそ)した称徳天皇のもとで太政大臣禅師に任じられ、政権を掌握した。後に天位を望むが、宇佐八幡宮の神託によって潰(つい)える。天皇崩御後は下野薬師寺(しもつけやくしじ)に左遷され、この地に歿(ぼっ)した。?~七七二
第68回 正倉院展、2016年