正倉院御物整理掛(しょうそういんぎょぶつせいりがかり)shōsō-in gyobutsu seirigakari

明治二十五年(一八九二)六月に設置され、明治三十七年(一九〇四)十二月に廃止されるまで、正倉院宝物の整理や模造に従事した宮内省の機関。赤坂離宮内に置かれ、修理に際しては宝物が奈良から東京に移送された。掛長は皇太后宮大夫(こうたいごうぐうだいふ)の杉孫七郎(すぎまごしちろう)(一八三五~一九二〇)。係員に、宮中顧問官で各県の知事などを歴任した税所篤(さいしょあつし)(一八二七~一九一〇)、国学者の黒川真頼(くろかわまより)(一八二九~一九〇六)、後に東京帝室博物館学芸委員なども務めた稲生真履(いのうまふみ)(一八四三~一九二五)、宮内省内事課長(後の初代東京帝室博物館総長)の股野琢(またのたく)(一八三八~一九二一)、東京帝室博物館の溝口禎次郎(みぞぐちていじろう)(一八七二~一九四五)等。

第69回 正倉院展、2017年

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