斉衡三年(八五六)六月二十五日付けで、宝庫内の「雑財物等」を点検した際の報告書。この点検は、平安京から派遣された使者によって、東大寺三綱と僧綱の立ち会いのもと実施された。すべての宝物名を列記するが、その順序は前回弘仁二年(八一一)の点検記録に従う。なお、斉衡三年は光明皇后による宝物の奉献からちょうど百年にあたる。そして、この斉衡三年を最後に、宝物の包括的な点検は、長い間途絶えることになる。
花喰鳥
宝相華
パルメット
『国家珍宝帳』
連銭葦毛
紺丹緑紫
盧舎那仏
迦陵頻伽
蕨手
含綬鳥